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2011年11月20日 (日)

おおいた豊後大野ジオシンポジウム1

こんばんは、事務局タカッチです。


みなさま、「ジオパーク」という言葉をご存知でしょうか?
いわゆる地球・大地の公園です。
地層・岩石・河川など、大地の成り立ちを通じながら生態系と人間の生活の関わりを考える公園です。
世界自然遺産は保護を目的とし、開発行為が禁止されています。
一方、このジオパークは保護+活用(Ex:教育活動に活用など)を目的としています。
そのため、活用のための開発行為は認められています。
九州では、阿蘇と天草御所浦が「日本ジオパーク」、島原半島が「世界ジオパーク」に指定されています。


…やや堅苦しく、難しいですね。
つまりは、大地を生かした観光・教育を行う公園ということです。


そのジオパークに関するシンポジウムが、昨日(19日)・今日(20日)と、豊後大野市で開催されました!
「おおいた豊後大野ジオシンポジウム」というイベントです!
昨日はエイトピアおおので基調講演・パネルディスカッション、今日は市内でジオウォークが行われました。

このシンポジウムの様子を、2回に分けて紹介します!


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
1回目は、昨日のシンポジウムの様子です。
※かなりの長文です。あらかじめ失礼申し上げます。

もともとこのイベントについて、市より青年団宛にご案内がございました。
そこで青年団で参加者を募り参加しました。
2名参加予定でしたが、当日病欠により私1名の参加となりました。

私が参加した理由は…
○豊後大野市の魅力再発見をしたかったため。
○ジオパークについて学習し、ジオ(地学・自然科学)の面で豊後大野を見つめるため。
○自然地理学に興味を持っていたため。
…です。


以下、シンポジウムの内容を少し詳しめに紹介します。


○県の生活環境部長、豊後大野市長による挨拶で開始。
→生活環境部長が、ジオパークについて&大分県がジオパークを推進していることを説明。
 市長は、「豊後大野には14の日本百選がある」と紹介。
 豊後大野市内に14もあるとは初耳でした!!



○基調講演1 「巨大阿蘇火砕流と奥豊後」
講師:渡邉一徳氏(熊本大学名誉教授)

渡辺氏は、阿蘇火山および噴出物の研究をされています。
その上で、実際に豊後大野市の観光地(石の文化・遺産)をまわり、感じたことを語られていました。
地学的側面からの講演です。
Img_5410
パワーポイントで写真を紹介していたのでわかりやすかったです!

<私のメモ書きより>
・中九州地域=「阿蘇のカルデラ」抜きに語れない!

・9万年前の阿蘇大噴火は凄かった!
 →網走でも15cmの火山灰を観測、雲仙普賢岳の火砕流でも阿蘇噴火の100万分の1くらい!?

・各観光地の印象↓
[素晴らしい点]
・阿蘇溶結凝灰岩(灰石)がたくさんあり、地形・地質の宝庫である。
・「灰石の文化」で魅力的→神社にたくさん灰石が使われているなど、素敵である。
・すでに整備が進んでいる箇所もある(Ex:沈堕の滝にある水力発電の模型)
[課題点]
・竹田(火砕流研究のメッカ)-臼杵(石仏文化)の間にある豊後大野が埋没されている?
・地形・地質の正確な説明(ジオ的価値付け)の強化が必要
 →Ex:ほとんどの説明版では、「○万年前、阿蘇溶結凝灰岩で造られたもの」などのジオ的説明が欠けている。




○基調講演2 「抱きしめるジオパーク」
講師:李有師氏(大阪千代田短期大学特任准教授)

ものがたり観光行動学会で専務理事をされています。
「暮らしのなかにある観光」の実証実験を行われているそうです。
今度は、観光・まちづくり側面からの講演です。
Img_5424
関西人らしい、ノリやテンポのよい話し方に魅了されました!

<私のメモ書きより>
・旅行スタイルの大変化→「旅行予約サイト専用会社」の誕生により、旅行会社界の大変化
 →これまで旅行会社を介していたのが、個人が直接予約⇒大手旅館の大衰退も発生

・都会ではたくさん職がある。ただ、「なんとなく就いた職」で給料14-15万。住居費等でたくさん引かれる。
 ⇔田舎で給料7-8万だけだが、自分のしたい「やりがいのある仕事」をする。
⇒果たしてどちらが豊かなのか??考えてみよう!
 
・今夏、清川にて学生を2週間インターンシップ→たくさんの貴重な体験ができた
⇒豊後大野市全体でインターンシップを受け入れてみるのも1つの手
 →観光地だけでPRするのではなく、「生活」PRの視野に!

・「ジオパーク」というブランドがあるとかなり大きい!
→“豊後大野には○○があって…”よりも、“ジオパークの町です!”というとわかりやすい&インパクトが強い!

・“豊後大野=「何もないけど日本がある」”
 →都会的なものはないが、里山など昔ながらの日本の生活がここに残っている。




○パネルディスカッション
先に紹介した2名の講師と市長に加え、池辺伸一郎氏(阿蘇火山博物館館長)、富本一幸氏(㈱トラベルニュース社取締役編集長)の以上5名をパネリストに、
コーディネーターを杉浦嘉雄氏(日本文理大学教授)が務め、パネルディスカッションが行われました。
Img_5428
※以下、議事録風に紹介します!


▽豊後大野市の自慢
【橋本市長】
・市内にある日本百選の紹介(名水、滝、森林浴など)
・石橋の数が多い!→「石橋は生活の中に当たり前にある」という市民の認識←他所の方にしたら珍しいとか!?

▽豊後大野市の印象
【富本氏】
・日本の原風景が広がっていた=“逆玉手箱を開いたようだ”(時間が戻ったよう)
・風景だけでなく、その中に「人」が入っているから印象的!
 →・「○○さんとお話しした」というように、人が交わることで想い出も持ち帰れる。
   ・緒方町にあるキッチンうすださんの例→東京からきたご主人でもウエルカムで迎えていた。
   ・今後の観光:「人」とふれあうことが大切!(従来:お金しか見つめない)
   ⇒従来の観光価値観がない分、新しい形(「人」を介在し想い出を持ち帰らせる)をしやすい
    +「ジオパーク」の冠があると発信力が強まる!

【池辺氏】
・石仏など、文化的な素晴らしさがある!(ジオパーク→文化的側面も必要!)
・×「何もない」⇒○「よいものがあるのに掘り出しきれていない」豊後大野
 →目に見えないもの、下で支えているもの(大地など)にも注目しよう!

▽ジオパークの先行事例・現状
【渡邉氏】
・県がリードしている(意気込んでいる)が素晴らしい!→テンポ早く進みやすい(財政面等も含め)
・山陰ジオパークの成功→観光客が増えた

【池辺氏】
・地域にたくさんの人が訪れ始める+地域の人々もまとまりはじめる(コンパクトな地域ほどまとまりやすい)
・「保護+(有効)活用」までしっかりしよう→ガイドの育成、パンフレットの作成(常に新情報で!)など


▽経済的に地元を潤す必要性など
【李氏】
・観光→「量」で語るな!(錯覚を起こす)
・「東洋のナイアガラ」など、西洋かぶれに走るな!(原尻の滝は「原尻の滝」!オリジナリティがあるんだ!)
・ブータン国王夫妻がなぜ日本人を魅了しているのか→「笑顔」と「文化(オリジナリティ)」を大切にしているから(民族服で行動するなど)
 →地元に誇れるものがある&地元を大切にするという気合があるからこそ!
 ⇒豊後大野でも、地元の誇り・地元への情熱を醸成しよう!
・宿泊予約が大変化したように、モノの売り方も大変化するだろう!
 →生産者が直接消費者に売る時代、お客様を選ぶ時代の到来
・豊後大野をはじめ、日本は宿泊施設が脆弱(他に持っていかれる原因)
→宿泊施設整備も視野に入れよう!
 ※観光にあった宿泊施設にしよう!(Ex:四国八十八ヶ所めぐりの宿坊のように目的に適ったもの。)


▽豊後大野市民がすべきこと
【富本氏】
・いかに地元民が価値を示せるか→「豊後大野に来たら、必ず○○を訪ねてね!」のように、とっておきの場所を探そう!
Ex:新潟県佐渡島の「佐渡百選」→地元民100人が地元のお勧めスポットを顔写真付きで紹介
⇒地元民一人ひとりの主体性・意見を尊重、推薦人がごみ拾いをはじめるなど肯定的効果の発生


▽まとめ(メッセージ)
【池辺氏】
・早く日本ジオパークにエントリーしてくださいね。
・エントリーされたなら、既存の九州にあるジオパークと協力しましょう!→「九州」として売り出そう!

【渡邉氏】
・「灰色の文化」を大切に→「石屋」の存在も必要!石屋を支援・増やそう!

【李氏】
・「子ども」「若者」の教育を中心に据えよう!(中高年の遊びで終わらぬように…)

【富本氏】
・「大地」というテーマで、記事つくり・編集をしてみましょう→とても楽しい!⇒「遊び心」も大切!

【橋本市長】
・地元への「気合」と「誇り」が大切だと気づいた。
・人的資産(観光ボランティアなど)の育成→「おもてなし」の心を大切にします。



…以上がパネルディスカッションの内容です。
長くなりましたね…。
みなさまに内容を共有できればという想いで、あえて詳しく書きました!


これにて1日目のシンポジウムは終了。


今回参加して、地学・観光両面からの学びがありました!
阿蘇の火砕流が素敵な宝物を豊後大野市に残したこと、
「生活」が観光の軸にもなる&今後注目されることをが特に印象に残りました!


講師、パネリストやコーディネーターのみなさま、ありがとうございました!!


さて、第2弾はジオウォークについて紹介します。
乞うご期待を♪

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<大分県豊後大野市青年団 なないろベース>

○H  P→http://bungo-ohno.oitars.net/

○MAIL→bungoohno@gmail.com

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